インタビュー 院長/木野 博至

インタビュー 院長/木野 博至 「地域の病院」としての役割

医療は人と人との信頼関係が大切

当院は長年地域に根ざし、地域と共に歩んで参りました。
「医療は人と人との信頼関係が大切」と考え、当院の医師やスタッフは自ら「スマイル運動」を行い、患者さんとの関係を構築しようとする姿勢は素晴らしい文化だと思っております。

近年は高齢化が進み、複合的な症状が絡み合うことが多く、また生活環境も身体に大きく影響してきます。こうした問題は一人の医師や専門家だけで対応するのは難しく、地域全体と連携する必要があります。
訪問看護ステーション「ひまわり」はそうした取り組みの一つとして「家に帰りたい」と願う患者さんの要望に応え、継続的に医療を提供できる仕組みとして機能してきました。
このような取り組みの積み重ねが患者さんとの信頼関係に繋がると考え、私たち病院は「患者さんの安心・安全」を提供できる場所としての役割をしっかり果たしていきたいと思っております。

また、患者さんの生活環境は時代と共に変化し、医療も常に進化しております。
私が静風荘病院に勤務する前、都内の急性期病院では5部門を兼務し、感染制御や緩和ケアなど多くの知識と経験を積み重ねて参りました。これらを活かし、患者さんにベストな医療が提供できる環境を整えていくことは私の役割の一つだと考えております。

最期を迎えるための病院ではなく、日常生活へ戻るための病院として、患者さんやそのご家族を暖かく包み込み、病院へ親しみを持っていただけますと幸いです。

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すまいる通信

今回のテーマ 和温療法とは…?

極めて安全で副作用のない優しい治療法

様々な難治性疾患で苦しんでおられる方や運動ができない方に有用です。
「和温療法」を開発して25年、これまで様々な臨床研究や基礎研究を通じて難治性疾患だけでなく病気の予防や健康回復にも効果が期待できる治療法です。

和温療法の手順

1.服を着たまま乾式サウナで全身を温めます。
2.リクライニング・ベッドで安静保温します。
3.発汗に見合う水分補給を行います。

※ 医師の指導の元に行います。
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サウナ
水分補給

和温療法の効果

全身の血液の流れがスムーズになることで、心不全などの循環器疾患をはじめ、閉塞性動脈硬化症、慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎)、肩こり、腰痛、冷え性などが改善されたなどの結果も出ています。
和温療法は単なる臓器や局所の治療法ではなく、全身の血管機能を改善し、中枢・末梢神経の自律神経やホルモン活性を是正し、自己免疫や生体防御機構を活性化させます。

和温療法の効果

その痛みはひょっとして… 「微小血管狭心症」をご存知ですか?

狭心症は、心臓表面を走行している冠動脈という血管が動脈硬化で狭くなり、階段昇降などの運動によって血液が行きわたらなくなり、胸痛の発作が起こる「労作(ろうさ)狭心症」と、冠動脈の過度の収縮(血管れん縮)に伴って起こる「安静狭心症」がよく知られています。
ところが、労作時あるいは安静時の狭心症のような症状があっても、冠動脈に目立って狭い箇所や血管れん縮がみられない人がいます。そのような病気を微小血管狭心症といいます。

閉経後の胸痛

微小血管狭心症は、運動時に限らず、安静時や就寝時にも胸痛がみられます。痛みは数分でなくなるものから、半日から1日続く場合もあり、中には顎や喉、耳の後ろの痛み、背部痛、肩の痛み、胃痛などを訴える人もいます。
更年期女性特有の病気と言えるほど、男女差が著しく、更年期女性10人中1人にみられます。心臓病の既往によらず発病し、「母親も更年期に同じような胸痛を訴えていた」と話す人も2割ほどいます。
原因は、閉経に伴う女性ホルモンのエストロゲンの減少や心身のストレスと言われています。エストロゲンには心血管系の保護作用がありますが、閉経でそれが失われ、微小血管の収縮亢進や拡張不全が起こります。

診断が付けば安心

微小血管狭心症は、すぐに診断がつかないことも多く、病院を渡り歩く人もいます。
多くの人は、診断が付いて命に危険がないことを知ると、安心します。ほとんどの場合、高血圧や狭心症の治療に用いられているカルシウム拮抗(きっこう)薬を服用すると、胸痛が改善します。
更年期の女性で胸痛がある場合は、労作狭心症や安静狭心症だけでなく、微小血管狭心症の可能性もありますので、医師の相談してください。

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